「水は持ったか?」
晴れ渡った秋空の下、僕たちは青春の頃となんら変わらぬ気持ちを胸に抱き、いろはす片手に出掛けたよ。
1986年に男女雇用機会均等法が施行された年に僕は生まれた。当然、当時の僕にはそんな事もわかるはずもなく生まれてきた。
それから24年。ボーリングの球はいまだに13オンスなのか11オンスで迷う。13オンスだと重すぎて11オンスだと軽すぎるんだよね。ちょうどいいのが見つかりません。
そんな僕も山の頂を拝みに行ってきたよ。パンツに歯ブラシ、シャンプー、リンス、化粧水は必須。レインウェア、寝袋、田嶋陽子のポスターをリュックに詰めて北アルプスへ。
中略
小学生の頃よく遊んでいた河原に落ちていた小石。苔の生えた小石が僕は好きだった。サンダルと共に流される母。泣き叫ぶ姉。弟の目を覆う父兄。そこから見ていた山の上に僕はいます。河原の僕は見えてるかな?僕はここだよ。リュックからおもむろに出したポスターを広げて手を振ってるよ。こっちは、風が気持ちいいよ。そっちはどうだい?
ポスターの中の田嶋陽子が優しく微笑みかけてる気がした。
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